「ストーンウォールの反乱」から50年周年、過去最大規模のニューヨーク・プライド・マーチに参加してきた

6月30日、ニューヨークで毎年恒例のセクシュアル・マイノリティ (性的少数者) のパレード「ニューヨーク・プライド・マーチ」が開催されました。

今年は、世界のプライド・パレードのきっかけとなった「ストーンウォールの反乱」から50周年という節目の年ということもあり、New York Picksスタッフもパレードに参加してきました!

日本から、東京レインボー・プライドがパレードに参加するということで、便乗して参加させてもらいました。

毎年、世界最大の参加規模になるニューヨークのプライド・マーチ。今年は例年よりも大規模になると、以前から言われてたのですが、本当にヤバかったです。

今年のプライド・マーチは、推計で約15万人がパレードに参加し、300万人の支援者や観衆が沿道を埋めたと発表されています。

ちなみに、去年のパレード参加者は約3万人、支援者や観衆の参加は推計100万人。(NEW YORK POST 調べ) 今年のニューヨーク・プライド・マーチが、例年よりいかに大規模だったのか分かります。

 

さて、まずはパレード参加のために集合場所に向かったのですが、合流するだけでも一苦労。

地下鉄の駅を出たところ、パレードの開催場所から5〜6ブロックくらいのところで、こんな状態。パレード参加者みたいに見えますが、単なる一般観衆&通行者。

 

一般の見物客もテンション上がりまくりw。

 

すでにパレードもスタートしていて、身動きも取れないような状態の中をかき分け、なんとか東京レインボー・プライドの皆さんとの合流地点に到着。

すでにグロッキー状態でしたが、東京から参加のドラァグクイーンのオネェさまと出会えたので、私のテンションも簡単に再アップw。

 

少し話がそれますが、皆さんご存知の通り、プライドイベントでは、誰もがレインボーカラーのアイテムを身につけてます。今年、よく目にしたのがレインボー扇子。街頭でもいっぱい売ってました。

© Charles Eckert

もちろん、暑いからなんでしょうが、うちわはあまり目にしなかったので、やはり携帯しやすいというところが受けたのかと。


ところで、今回の身につけた私のお気に入りのレインボーアイテムとは・・・

レインボー靴紐!! かーなーり可愛くないですか? ねぇ?? ただ、この大混雑状況で、この素敵な足元に誰も気付いてくれず、少し寂しかったですが・・・。

 

私のことはどうでもええという声も聞こえてきそうなので、しれーっと話をパレード参加に戻すことにしますが、実はここから少し予想外の事態になってきました。

 

最初にも書いたように、今回のパレード参加者の人数は例年の約5倍だったわけですよ。
その影響なんでしょうけど、パレードの進行に遅れが生じていると。東京レインボー・プライドのスタート予定は、合流した時点で、すでに3時間の遅れ。

結果、チャーターした2階建てバスで待機中に日没を迎えることに・・・。

まあ、こんな綺麗な夕日が拝めたので、これはこれで良しとしましょうかw。

 

さらに待つこと数時間、スタートできた時は、もう11時前という時間。最終的に約5時間遅れです。

それでも、東京レインボー・プライドのパレード参加者の方々も腐らず、元気に待機し続けてくれてました。

 

ようやくスタートした東京レインボー・プライドのパレード。夜遅い時間にも関わらず、沿道にも、予想以上にたくさんの人々が残ってくれていて、しっかり盛り上がったパレードになりました。

 

パレードの途中で見えたレインボーカラーでライトアップされたエンパイアステートビル。夜のパレードならではの光景ですねぇw。

 

パレードが終わると、もう日付が変わってました。

参加者が約5倍ってことで、運営・管理サイドもそりゃあ大変だったんだろうなぁと思いますけど、正直もう少しどうにか調整できなかったものかとも思います。しかし、夜のパレードという、なかなかできない体験ができたので、これはこれでよかったかと。


夜中だというのに、沿道にも本当にたくさんの人が残っていて、特に折り返し地点になっているLGBT+の聖地ストーンウォール・インの前は、11時半を回っているとは思えないほどの人だかりでした。明るい時間帯にちゃんとやりたかったという思いもありますが、逆にこういう時間でも、これだけの人が応援し続けてくれているということが、嬉しかったです。

予想外の自体になったことで、ニューヨークという場所のLGBT+の人たちに対する懐の深さというか、多くの人がきちんと向き合っているということを改めて強く感じたパレード参加でした。

 

「ストーンウォールの反乱」と「プライド・パレード」

1969年6月28日、ニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン (Stonewall Inn)」に警察による踏み込み捜査が行われ、店内にいた男性同性愛者や異性装者の人々が連行されました。その警察の行動に対し、店内にいた同性愛者だけでなく、店外に集まってきた人々も加わり、激しい反発行動を示し、2000人を超える同性愛者グループと400人の警察官との大規模衝突に発展しました。

© VINTAGE EVERYDAY


「同性愛者らが初めて警官に真っ向から立ち向かって暴動となった事件」そして、その後のゲイ解放運動、セクシュアル・マイノリティの人権運動へとつながっていく転換点として、その名を歴史に残すことになり、「ストーンウォールの反乱」「ストーンウォールの蜂起」と呼ばれます。

当時は、ソドミー法という「自然に反する性行動」を禁止する法律というものが、イリノイ州を除くアメリカ全州に適用されていました。性的指向を理由とする解雇は違法とではなかった。性交渉を持った同性愛者らには、罰金刑や自由刑を科せられていた。等々、同性愛者に対いてかなり抑圧的な社会的状況が背景にあります。

事件の翌年 (1970年) には、暴動発生1年を記念するデモンストレーションがアメリカ国内の各地で行われ、この時のデモが今日のプライド・パレードの始まりとされています。

参考リンク:
ストーンウォールの反乱 (Wikipedia)
プライドパレード (Wikipedia)
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