アメリカでは親が子供を仕事や何らかの用事で見ることができない場合、ベビーシッターに預けることはごく当たり前なことで、ほとんどの家庭が定期的、または単発で経験していると言えるでしょう。また、12歳以下の子供をひとりにすることは法律違反になるため、学校の送り迎えも大人がいなくてはなりませんし、子供だけで公園で遊ばせることもしてはいけません。
特に、ニューヨークでは日中ナニーやベビーシッターと一緒にいる子供をよくみかけます。0歳から預けられる託児所、保育園のようなデイケアや2歳、3歳から入れる幼稚園のようなプリスクールなどもありますが、アメリカの育児休暇は基本的に3ヶ月になるため、共働きの家庭はまず最初にナニーやベビーシッターへ子供を預け、後にデイケアやプリスクールと合わせてアレンジするという家庭が多いと言われています。
では、ニューヨークではどのようにナニーやベビーシッターを探し、また彼らとうまく信頼関係を築くにはどのようにしていけばよいのでしょうか。
<ナニーとベビーシッターの違い>
・ナニー
基本的に毎日朝から夕方までフルタイムで子供のお世話をしてくれる人のことです。また、「ナニーシェア」と言って他の子供とひとりのナニーをシェアしているという家庭も増えています。
・ベビーシッター
時間や曜日がパートタイムで、夫婦で出かけなければならない急用や、デートナイトなどでお願いしたり、デイケアやプレスクールのお迎えから両親の帰宅までなどお願いすることができます。
<主なケア内容>
依頼する頻度や時間帯にもよりますが、昼間であれば公園や屋内のプレイスペース、キッズクラス、イベント(※1)などへ連れていったり、習い事やスクールの送り迎えなどもあります。自宅にいる場合は子供と遊んだり、人によっては宿題のお手伝いをお願いすることができます。また、食事の世話、オムツ交換、トイレトレーニングのお手伝い、お風呂から歯磨きなどがあります。
(※1)ニューヨークでは平日に開催されるキッズクラス、イベントが盛りだくさん! ミュージックやダンス、スポーツ、アート体験など、年齢別やエリア別でそれぞれのアクティビティをチェックすることができます。
ニューヨークで人気のキッズイベントカレンダーWebサイト「Calendar Kiddo」
<ナニー、ベビーシッターを上手に探す5つのコツ>
1.プロフィールの内容が明確でこれまでの経歴やパーソナリティどなど分かりやすいか。
2.リファレンス(※2)をしっかり提出してくれるか。
3.チャイルドケアの知識や経験はどの程度あるのか。
4.事故や何らかのトラブルが起こった際にどのような対応をしたら良いか、良識な判断ができるか予めシュミレーションができるか、CPR(※3)のクラスを受講したことがあるかなど。
5.子供との相性を確かめるため、お試し期間を設けてそれに対応してくれるか。
(※2)リファレンスとは推薦状のことで、基本的には以前の依頼主(以前に面倒をみていた家庭)の連絡先を渡し、新しい依頼主がその家庭へ連絡をして、これまでの働きぶりなどについて質問をします。
(※3)CPRとは「CardioPulmonary Resuscitation」の略で心肺蘇生法について受講できるクラスがあります。大人だけでなく乳幼児や幼児の心臓マッサージのやり方、のどに何かつまらせた時の応急処置などレクチャーを受けることができます。
<気になる金額>
ニューヨークでは1人の子供につき1時間およそ$16〜、2人の子供を同時に見ると$25〜が相場になるそうです。
<人材を斡旋するWebサイト>
・シッターシティ (Sittercity)
自分の住んでいるエリアの郵便番号を入力し、レギュラースケジュール又は夫婦でデートナイトや急用など、単発的にお願いしたいかなど、どのくらいの頻度で必要かを選びます。次に子供についてや希望の支払い金額や具体的にどんなヘルプが必要かなどを書き込みリクエストを設定します。その後、アナタの条件にマッチする人材の候補者をもらい、実際にコンタクトしたい人を絞り、最終的に面接を設定していきます。
・アピアリ (Apiari)
ナニーやシッターを始め「Enrichment Programs」といった家庭教師をしてくれるプロフェッショナルを探すこともできます。ダンスやアート、語学、数学、化学、スポーツなど幅広い分野があり、子供の才能を伸ばす大きな存在となるでしょう。また、「ナイト・ナニー(Night Nanny)」という新生児や夜泣きがある時期など、夜にベビーの面倒を見てくれるサービスもあります。
・ケア ドットコム(Care.com)
ベビーシッターやナニーのチャイルドケアや、高学歴や教師経験のある人材が揃う家庭教師、ペットケア、ハウスキーピングなど幅広いジャンルでアナタの生活をヘルプしてくれます。このWebサイトでは子供に関するあらゆる情報や知識を教えてくれる他、ベビーシッターやナニー探しのアドバイスなどもチェックすることができます。
<日本語で探す場合>
日本語で探す場合は日系のWeb掲示板を利用しているという家庭が多いようです。基本的に学生や主婦が多く経験が豊富な人とそうでない人との差が大きいようなので、そのあたりも探す際のヒントにしてみては。
子供だけでなく家族みんなが親しめて信頼できる人材がみつかるといいですね!