アメリカで運転免許(Driver’s License)を取得するにあたり州によってプロセスが異なることもありますが、基本的に車両管理局の「DMV (Department of Motor Vehicle)」という運転免許センターで手続きを行い、試験を受けるようになります。
ここで注意したいのは、免許更新、車の車両登録、ナンバープレートの更新などの手続きだけしか扱ってないDMVもあるので事前に確認しておきましょう。
また、運転免許証は身分を証明する重要なIDとしても欠かせません。車を運転しなくとも「ノン・ドライバー・ライセンス(Non-driver Identification Card)」というものを同じくDMVにて取得することが可能になります。
<ニューヨーク州の運転免許取得の手続きの流れ>
ニューヨーク州では日本の運転免許や国際免許を持っていても特に優遇はされたり、手続きをスキップ出来るということはありません。筆記試験と州認定のドライビングスクールで5時間の講習、そして路上試験をクリアしなければなりません。トータル最短で1ヶ月で取得できたという方もいれば3ヶ月程度かかったという方もおり、自分のスケジュールや試験会場の予約のタイミングなどによって変わってくるでしょう。
全体的な流れ
1. 必要書類を準備する
2. 筆記試験の勉強
3. DMVで免許の申請、視力検査と筆記試験
4. 合格したら仮免許の「ラーナーパミット(Lerner Permit)」を取得
5. ドライビングスクールにて5時間の講習
6. 路上試験へ向けての練習
7. 路上試験
1. 必要書類を準備する
DMVではニューヨーク州に居住している証明、および氏名の証明ができる書類の提出が義務付けられています。
・米国ビザ付きのパスポート
・ソーシャルセキュリティーカード(SSNカード)
・アメリカの銀行が発行したATMカード またはクレジットカード
・保険証や公共料金の支払い明細(住所が確認できる郵便物)など
上記の書類を組み合わせるとスムーズと言われています。ニューヨーク州のDMVのWebサイトでもどれが使えるか確認することが出来ます。また2019年12月16日より、ソーシャルセキュリティナンバーを持たない16歳以上の非移民の滞在者でも運転免許証が申請できるようになりました。
他の13州とプエルトリコ連邦に加わって提供され、ニューヨーク州の「グリーン・ライト法 (Green Light Bill)」に基づいて決定となりました。申請には、年齢の証明とニューヨーク州の居住地の証明が必要となるそうです。詳細についてはニューヨーク州 Webサイトの「グリーン・ライト法」ページ、
もしくは NYS New Americans Hotline (800-566-7636) に電話で確認ができます。
2. 筆記試験の勉強
筆記試験は20問中16問以上正解しなければなりません。外国人向けに母国語で試験を受けることができ、日本語で試験を受けることも可能になります。しかし少し日本語が不自然に聞こえるという意見もあるそうです。
DMVのWebサイトでも予想問題が紹介されておりますが、日本語を希望する場合は「FUJI ドライバーズ スクール」のWebサイトより日本語訳付きの予想問題をダウンロードすることができるので、しっかり予習しておくとよいでしょう。
3. DMVで免許の申請、視力検査と筆記試験を受ける
必要書類を持ってDMVに行き視力検査と写真撮影、筆記試験を受けます。合格した場合は申請料(金額は$64.25 から $107.50の間で年齢や住んでいる地域によって変わります )を支払い、その場で臨時の日本の仮免許にあたる「ラーナー パミット (Lerner Permit)」を取得できます。
その後、アメリカの運転免許を持っている家族や知人に助手席に同乗してもらい合法的に運転の練習ができるようになります。 後日(2週間以内)に写真入りの正式なカードが郵送されます。実際に運転の練習をする際は必ず正式なカードを携帯しておきましょう。
4. ドライビングスクールで5時間講習(Pre-Licensing Course)を受講
ニューヨーク州認定のドライビングスクールで5時間講習を受講します。受講後に修了証明書(取得後1年間有効)が与えられます。この証明書に書いてある番号がないと路上試験の予約を取ることはできません。5時間の講習を受講後に修了証明書を手に入れたら路上試験の予約を取りましょう。オンラインでコチラから予約を取ることができます。
5. 路上試験へ向けての練習
ニューヨーク州の運転免許を持っている知り合いに同乗してもらい、実際に運転を練習しましょう。Youtubeで実際の路上試験の動画をアップしているの人もいるので、イメージトレーニングとして活用している方も多いようです。また不合格になっても2回までなら無料で再試験を受けることが可能ですので、気を張りすぎないで挑むとよいでしょう。
6. 路上試験
試験当日は、仮免許書のラーナー パミットと、5時間講習修了証明書を忘れずにもっていきましょう。また、試験会場で車が用意されているわけではないので、車を自分で用意する必要があります。しかし、行き帰りの車には仮免許の練習時と同様にニューヨーク州の運転免許を持っている知り合いに同乗してもらう必要があります。
試験で使う車がない場合や、行き帰りに同乗してくれる人がいなければ、事前にドライビングスクールに相談すると対応してもらえる場合があるので、試験日を予約する前に問い合わせするとよいでしょう。 まず、路上試験の会場に行くと、試験を受けに来た人々の車の列ができているのでその最後尾に並びます。
自分の番が来ると、試験官が窓をノックします。そこで同乗者に助手席から降りてもらい、代わりに試験官を乗せます。そして、試験官にラーナー パミットと5時間講習の修了証明書を見せてから、いよいよ試験がスタート。 試験時間は約10分で、採点はトータルで30点以上の減点になると不合格になってしまいます。
7. 合格してから運転免許取得まで
路上試験に合格すると試験官からレシートのような「テンポラリー ライセンス(Temporary License)」が発行されます。これとLerner Permitを携帯しておけば同乗者なしで運転することが可能です。 本物の運転免許証は後日郵送で送られてきますが、90日以上経っても届かない場合はDMVに直接問い合わせましょう。